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 1.活性炭とは

粉末炭

粉末炭

粒状炭

粒状炭

ペレット炭

ペレット炭

カーボン中に結晶構造とアモルファス構造が混在硬いスポンジのイメージ吸着材化学合成品ではない環境にやさしい再生後再利用可炭素内に細孔が分布ファンデルワールス力による物理吸着
 2.吸着
吸着量は不純物濃度によって変化する。活性炭は物理吸着によって不純物が表面に吸着されるが一般的に有機物は吸着されるが無機物は吸着されない。
有機物の吸着量は対象となる物質によって異なってくるが一般的には10~30wt%である。これは活性炭100gで不純物が10~30g取れることを意味している。吸着量は当然条件によって大きく左右されるため最適な吸着条件で処理することが重要となる。

吸着のイメージ図

技術情報 吸着のイメージ

活性炭の表面に不純物が分子間引力によって吸着される。不純物分子が表面にひきつけられる量と離れていく量が同じになったときを平衡状態という。
そのため液の不純物量が増えると吸着量も増加する。
粉末活性炭ではバッジ処理のため活性炭を添加して平衡になった状態が吸着の終点であるため吸着能力の60%くらいしか有効に利用できないことになる。
有効に利用するために2段階接触等(一度使用した粉末活性炭を再度処理原液に加えること)が行われている。(下図参照)

技術情報 粉末活性炭 2段階接触法


それに対し粒状炭は常に入り口濃度が濃くなるためその液に対しての最大吸着量を示すことができる。
吸着が入り口側から行われ徐々に出口側に移動していく、吸着が行われている部分を吸着帯(Mass Transfer Zone:MSZ)と呼び、吸着塔から不純物が漏出を始めた時点を破過と呼ぶ。破過した時点では吸着帯の一部は活性炭吸着力がまだ残っているためその部分は使用できないことになるため塔の設計条件は安全率70%または80%という係数を掛けて処理量を算出している。吸着帯の動きは下図参照

技術情報 吸着帯

 3.細孔

技術情報 細孔モデル比較
技術情報 細孔吸着イメージ


活性炭は主にミクロ孔で吸着が行われている。液相の場合は中間孔でも吸着が行われている。マクロ孔は吸着律速(吸着スピード)に関与している。
活性炭の吸着量はヨウ素、メチレンブルー、カラメル等によって試験されているがそれぞれ孔の大きさが違う分野を測定している。ヨウ素吸着は小さなミクロ孔、メチレンブルーは大きなミクロ孔、カラメルはより大きな中間孔等に関連している。
取り除くべき不純物の大きさによって細孔分布の違いが大きく影響する場合がある。たとえば砂糖の脱色は色の分子が大きいためミクロ孔には入らないためミクロ孔が発達しているヤシガラ活性炭ではどんなに表面積の大きな(例2000m2/g)ヤシガラ炭でも脱色できない。細孔分布は原料と製法によって決定されるため原料は非常に重要となる。

 4.形状(粉末・粒状)による差異
活性炭の吸着は内部の細孔で行われるため外形の形状による吸着量の差異はない。
しかしながら実際の使用条件によっては差異が発生する。例えば活性炭の処理時間(接触時間)が短い場合は粉末炭の方が吸着量は大きくなる。それは粉末炭は微粒子のため接触効率が高いため接触時間が液相でも30~40分で平衡状態になるのに対して粒状炭の場合は数時間の接触時間を必要とするからである。両者とも平衡状態での吸着量の差異はない。
一般的な差異は下記の通りである。

粉末 バッジ式・処理時間短い・設備費安い・原液変動に対する柔軟性有り・消費効率悪い・再生不可
粒状 連続式・処理時間長い・設備費高い・原液変動に対する柔軟性無し・消費効率良い・再生可能
※  粒状炭は再生が出来るため消費量が多い場合は設備投資をしてもメリットがある場合が多い。紛末炭を粒状炭に切り替える場合の目安としては20トン/月以上の消費量であれば粒状炭が良いとされている。